おにぎりのおじさん
- ゅたん
- 2022年2月27日
- 読了時間: 2分
おにいちゃんとあるいてたら、おじさんがはなしてきた。
「おにいちゃん、おじょうちゃん、おなかすいてる?」
おにいちゃんいがいのひととはなすのはきんちょうした。
でも、ゅたんとおにいちゃんの「ぐ~」ておなかのおとおきいて、おじさんはおにぎりをくれた。まっしろのおにぎり。
「なにもいわずにたべな」ていった。
おにいちゃんとゅたんはおなかがペコペコだったから、すごくうれしくて、すぐにたべちゃった。そしたら、おじさんは「またあしたもきてね」っていって、どっかにあるいてった。
なんでおじさんがおにぎりをくれたのかわかんないけど、おなかがいっぱいで、おにいちゃんとゅたんはにこにこしてまたあるいた。
おにぎりのちょっとしょっぱいあじをくちのなかでなめて、うれしくなった。
つぎのひも、そのつぎのひも、おじさんはおにぎりをくれた。
なんにもいわずに、ただおにぎりをくれて、ありがとうもいえない。
なんにちかあと、またあるいていると、おじさんは「もうさいごだよ」ていって、おにぎりをくれた。いつものまっしろおにぎりじゃなくて、こんどはなかにあかいすっぱいのがはいっていた。「おじさん、なんでさいご?」
それから、おじさんは、もういなくなっちゃった。
そのひ、ゅたんとおにいちゃんは、なんにもはなさなかった。
すっぱいあじが、おくちのなかでずっと、すっぱかった。
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